厚生連通信

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<今月の健康>「ノロウイルスによる感染性胃腸炎について」 [健康バンザイ]

2018年09月28日

【ノロウイルス感染症の概要】
感染性胃腸炎の原因となるノロウイルスは、牡蠣などの二枚貝の中腸腺に濃縮・備蓄されています。このウイルスは自ら増殖しませんが、人の口を経由し小腸に達すると爆発的に増殖し、嘔吐や下痢といった感染性胃腸炎症状を引き起こします。(*潜伏期間は12~72時間)

ノロウイルスは感染力が非常に強く、ごく少量のウイルス量(10~100個)であっても感染します。また、感染した人の吐物1g中に約100万個、糞便1g中に約1億個のノロウイルスが存在すると言われています。

感染した人は1~3日で回復し、基本的に後遺症は残りませんが、体力の弱い乳幼児や高齢者は、嘔吐や下痢による脱水や吐物による窒息の危険があります。また症状が軽快しても1~2週間、長い方では1~3ヶ月もの間、糞便からノロウイルスを排出しています。

【感染経路】
ノロウイルスの一般的な感染経路は3つあります。①ノロウイルスを保有する牡蠣などの二枚貝を生食、あるいは加熱不十分な状態で食べて感染する。②食品取扱者の不十分な手洗いなどによる食品汚染を介して感染する。③感染した人の糞便や吐物などに触れた手や食物を介して感染する。その他、井戸水や簡易水道などの飲料水の汚染や、乾燥した吐物による粉塵感染(広義の空気感染)の報告もあります。

【感染予防】
手洗いは、 手指に付着しているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。 調理を行う前、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず行いましょう。

また、ノロウイルスは環境に長期間生存します。そのため吐物や糞便で汚染した環境や衣類等は、0.02~0.1%濃度に希釈した次亜塩素酸ナトリウムでの消毒か、85度1分以上の熱処理が必要です。(次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性や衣類の脱色などあり取扱時には、注意が必要です。)

JA長野厚生連鹿教湯三才山リハビリテーションセンター
鹿教湯病院 感染制御室 感染管理認定看護師 荒井 誠(あらい まこと)

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