厚生連通信

厚生連通信

〈今月の健康〉「手のしびれと整形外科」 [健康バンザイ]

2017年12月28日

手のしびれは、手の感覚を司る神経に、脳から手までのどこかで異常があれば生じるので、原因は脳から手までのいろいろな所に考えられます。

脳では脳梗塞や脳出血まれですが脳腫瘍などが、脳から出た神経が通る頚椎では椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因になります。ちなみに腰椎の神経は手にはいかないので腰の病気では手のしびれは生じません。頚椎から出た神経が鎖骨の奥で押される胸郭出口症候群という病気もあります。

腕においては、肘の内側で尺骨神経が押される肘部管症候群と、手首の奥を通る正中神経が押される手根管症候群は頻度が多いです。ほかにも糖尿病、薬の副作用、ケガや腫瘍など無数の原因があります。

見分け方に関して大事なことは、「しびれが手のどこからどこまでにあるのか」です。

たとえば、正中神経が押される手根管症候群では、親指から薬指までがしびれますが、薬指のしびれは中指側の半分だけです。

なぜならば、薬指の小指側半分は別の神経が支配しているからです。

ほとんどの患者さんは手全部がしびれると最初はおっしゃいます。しかし、よく確認すると、「言われてみれば小指はしびれない、薬指の半分はしびれない」ことが分かります。逆に薬指の半分と小指とがしびれる場合には尺骨神経が押されていることが予想されます。このように薬指の半分しか症状がないと原因はかなり特定されます。頚椎や脳に原因があれば、そんなにはっきりわかれません。

かかる科としては救急科、脳神経外科、神経内科、総合診療科や整形外科が候補に挙がります。急に出た手のしびれで、頭痛、吐き気などほかに強い症状もあるようであれば脳梗塞などの脳の急な異常をすぐに診てもらう必要があるので、救急外来に連絡してください。徐々に出てきた痛みのうち、薬指のしびれが片側半分だと感じたら整形外科を受診してください。

JA長野厚生連佐久総合病院・佐久医療センター
整形外科部長 石井 宣一(いしい せんいち)

お知らせ

最近のエントリー

カテゴリ別に見る

月別に見る

RSS