厚生連通信

厚生連通信

〈今月の健康〉「漢方」 [健康バンザイ]

2017年07月10日

日本は、西洋医学と漢方医学を一元的に実践できる唯一の国であり、診療にあたる医師はもともとの専門領域を持ち、さらに漢方にて診療の幅を広げようとされています。医師の9割以上が漢方を使っているというデータもあるなど、漢方が処方される場は広がっています。現在、約150種類の漢方処方が高品質にエキス製剤化され、健康保険が適用されています。

患者さんは、さまざまな訴えをもって受診されます。どの専門領域にも属さない症状で、かつ複数の訴えがある方も非常に増えています。臓器別に診断すると、各診療科がいろいろな薬を処方することになります。漢方では、ある症状を治すとまったく関係のない別のものが治ることがあるのです。そうした体全体を包括的に見ていく漢方の利点は、現在の医療には必須のものではないでしょうか。漢方薬はひとりひとりの個人差を重視し、体質や病気の状態を見極めながら最適な漢方薬を使い分けていきます。しかし、漢方が万能だというわけではありません。手術を要するものなど、西洋医学での治療の方が適している病気はたくさんあります。西洋医学と漢方医学をうまく組み合わせて治療していく事が、患者さんのためには最適な治療法だと思っています。

現在、世界中で漢方等の伝統医学が現在の医療体系に取り入れられています。医者任せではなく自分自身にとって何がよいかを考える時期が来ていると思います。漢方を利用したいと考えるならば、やはり西洋薬を使用するときと同様、漢方薬に精通した医師に診察を受けることをお勧めします。

JA長野厚生連南長野医療センター篠ノ井総合病院 漢方診療科 部長 山川 淳一(やまかわ じゅんいち)

お知らせ

最近のエントリー

カテゴリ別に見る

月別に見る

RSS