厚生連通信

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農村医学夏季大学講座開催 [厚生連ブログ]

2016年07月31日

農村医学夏季大学講座開催

JA長野厚生連は7月22・23日、佐久総合病院農村保健教育ホールで第56回農村医学夏季大学を開催しました。メインテーマは「人口減少社会を問いなおす~女性が活躍できる地域づくりとは~」。県内外から2日間で延べ795人が受講しました。

今回の講座は、昨年に引き続き「人口減少社会」を見据えたテーマで、今年は特に女性の活躍に焦点をあて、女性が活躍できる地域社会とは何か、住みやすい地域づくりや人口減少問題について、講演会やシンポジウムなどを通じ論議しました。

初めに、「人口減少社会における女性が活躍できる地域社会とは」と題し、社会学者の上野千鶴子氏による講演が開催され、まさに今回のテーマに即した講演でした。

上野氏は「男女雇用機会均等法により、企業や社会の中で活躍する女性は増えたように思えるが、実際には女性管理職の比率が低かったり、出産後の女性がキャリアダウンを余儀なくされたりと、まだまだ厳しい現状が続いている。ただ、女性は黙っていてはだめだ、女子力を磨くより、稼ぐ力を身に付けましょう。」と持前のユーモアと歯切れの良い物言いで聴講者を引き込んでいました。

また、保健・医療・福祉の分野でそれぞれの信念と理想に従って活動している方々を顕彰する若月賞には、千葉県松戸市の医療法人社団弥生会旭神経内科リハビリテーション病院長の旭俊臣氏、岩手県一関市の一関市国民健康保険藤沢病院事業管理者の佐藤元美氏の両名が受賞しました。旭氏の受賞記念講演では、認知症の人と家族から学んだ30年を振り返って、認知症への取組み、デイケアの重要性、また、2011年、東日本大震災後は岩手県陸前高田市や大船渡市で認知症、ひきこもり、うつ病高齢者への援助活動の取り組みについて、講演いただきました。また、佐藤氏の受賞記念講演では、住民と対話する医療について、病院開院1年後から待ち時間等地域住民からの苦情、意見が殺到したが、そこには患者・住民のモラルの問題があり、これを解決するためには住民としっかり正面から対話することが必要であると解き、ナイトスクール、意見交換会を開講し、地域住民と直接対話することが何より大切であると強調しました。

2日目は、「邑南町における定住対策・日本一の子育て村を目指す取組について」と題し、島根県邑智郡邑南町役場定住促進課まち・ひと・しごと創生戦略推進室長田村哲氏による講演、「人口減少×デザイン」と題し、NPO法人issue+design代表筧裕介氏による講演が開催されました。田村氏が在席している島根県邑智郡邑南町役場は、少子高齢化が深刻化する地方において、平成23年度に「日本一の子育て村構想」を掲げ、中学校卒業までの医療費と第2子以降の保育料を無料にするなど、積極的な子育て支援を打ち出し、他の自治体に先駆けた子育て世代に手厚い取り組みを実施してきました。その結果、人口減少社会において、毎年多くの移住者を受け入れている状況について講演いただきました。筧氏は、人口減少って何?から、人口減少の原因、人口減少はどうすれば食い止められるか?等、人口減少時代を乗り切るための地域発のデザイン手法についてわかりやすく講演いただきました。

最後には、シンポジウムが開催され、メインテーマの「人口減少社会を問いなおす~女性が活躍できる地域づくりとは~」について、会場を交え活発な意見交換が行われました。

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