全国に3千万人、つまり日本人が4人集まれば、そのうち1人は頭の痛みに悩んでいるようです。
頭痛というのはよくある症状ではありますが、中には危険なものもありますので注意が必要です。また、頭痛の原因は頭の中にあることが一番多いのですが、眼、首、肩など体の色々な場所で原因になっていることもあります。
眼の病気から起こる頭の痛みで一番気をつけなくてはならないのは緑内障です。
緑内障とは、ものを見る神経が障害を受けて、見える範囲が狭くなっていき、放っておくと失明することもある怖い病気です。
最近の研究によると、40代以上の方では17人に1人が緑内障にかかっているということで、割と身近な病気であることが分かりました。ほとんどの緑内障は、頭痛や眼の痛みがまったくありません。病気が悪化するまでは視力が落ちることもありません。じわじわとゆっくり見える範囲が狭くなっていきます。
しかし、緑内障の中にも一気に進行するタイプがあります。そのまま放っておくと、数時間から数日間で失明してしまうこともある、とても恐ろしい種類の緑内障です。
眼の中に水が溜まり、眼球がパンパンに張り詰めた状態になって、激しい眼の痛みや充血、視力低下といった眼球自体の症状とともに、頭の痛みや吐き気が出てきます。特に遠視の方や女性、50歳以上の方がなりやすいのでご注意ください。
重い感じの頭痛や吐き気という症状から、眼の病気とは思わずに内科に受診されることも多いようです。もし、頭痛と一緒に激しい眼の痛みと充血、急激な視力低下を感じたら、すぐに眼科で診察を受けてください。
頭痛というと、頭の中に原因があると思いがちですが、眼などほかの場所からきている場合もあるということを、頭の片隅においていただきたいと思います。失明につながる怖い病気かもしれませんので、たかが頭痛と思わずに、異常を感じたら早めに受診しましょう。
下伊那厚生病院 眼科医長 飯島 隆彦




