厚生連通信

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がんとPET検査について [健康バンザイ]

2009年05月13日

 がんは不治の病とされていましたが、早期発見できれば克服可能な疾患となりつつあります。しかし、初期段階においては痛みなどの自覚症状がなく、発見時にはすでに大きく、治療が困難になってしまっている場合が少なくありません。
 ですから、無症状の段階に検診などで早期発見することが重要です。つまり、いかに早く見つけるか、それこそがんに打ち克つ最大のポイントです。

 
 このがんの早期発見においてPET検査が近年大変有効とされています。
 PETとは"ペット"と読み、ポジトロン・エミッション・トモグラフィの略で、陽電子放射線断層撮影と訳されます。従来から検診で用いられている超音波検査・CT検査・MRI検査などは、臓器の形からがんの有無を診断していました。一方、PET検査は細胞の代謝・機能を調べることでがんを診断しており、早期がん発見に絶大な威力を発揮します。
 
 PET検査では、ブドウ糖に良く似た薬剤(FDG…フルオロデオキシグルコース)を注射します。この薬剤はがん細胞によく集まる特性があり、これを画像化することでがんの有無を調べます。PET検査は最初に薬剤を注射するとき以外は痛みや不快感がなく、全身を一度に検査できます。また着衣(検査着)のままで検査できますので、女性の方にも安心して受診いただけます。

 では、実際にどの程度がんが発見されているのでしょうか? 当センターの検診受診者は3,200人を超えましたが、そのうち1.0%の方にがんが発見されています。部位としては、喉・甲状腺・肺・肝臓・すい臓・前立腺・皮膚などほぼ全身に分布しています。

 PET検査も放射線を用いるので、被爆が心配されることもあります。しかし、その量は1年間に自然に浴びる被爆量とほぼ同等で問題視されるものではありません。

 PET検査は優れた診断能力を有していますが、検査薬の集まりにくいがんや、もともと検査薬が集まりやすい臓器にできたがんを発見することは苦手です。発見しにくいがんとして、早期胃がん、肝細胞がん、尿路のがん、白血病などがあります。このように、PET検査にも発見しにくいがんがあるので、ほかのがん検診を組み合わせていくことが必要です。

 では、どのような方にPET検査を用いた検診がすすめられるのでしょうか? がん年齢といわれる50歳以上の方、ご家族にがんになった人が多い方、喫煙などがんの危険因子がある方に特におすすめします。受診の頻度ですが、一般にがんの進行速度はそれほど速くありません。ですから1年に一度受診すれば、とりあえず安心といえます。

長野PET・画像診断センター
副センター長 宮川 国久



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